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はるな24歳エステティシャンの素顔 - 仕事・資格・年収のリアル

Author

Mia Horton

Published Jul 15, 2026

「お客様の顔色が変わった瞬間が、一番好きです」。都内のエステサロンで働く24歳のはるなさんは、そう言いながら小さく笑った。フェイシャルケアを専門とする彼女が施術台に立ってから2年。技術を磨きながら、少しずつ自分のスタイルを確立しつつある。今回は、はるな 24 歳 エステティシャンの日常をきっかけに、エステティシャンという仕事のリアルな実態を掘り下げる。

サロンでフェイシャルケアを行う若い女性エステティシャン

エステティシャンとはどんな仕事か

エステティシャンの主な仕事は、外見を美しくするための「美容」を目的とした施術だが、リラックスできる施術を提供し「癒し」を与えることも役割のひとつだ。近年は美容技術の進化やブライダル需要の拡大により、活躍の場が広がっている。はるなさんが働くサロンも例外ではない。平日の昼間はOLが、週末は20代の学生や主婦が次々と予約を入れてくる。

エステティシャンの仕事内容は「お客様を綺麗にすること」で、「ボディケア」「脱毛」「フェイシャル」「リフレクソロジー」といったジャンルがある。ひとくちにエステといっても、サロンによって特化するメニューは様々だ。はるなさんのようにフェイシャル一筋でキャリアを積む人もいれば、痩身やブライダルを得意とする人もいる。

フェイシャルエステは、顔から首までを集中的にケアするエステで、お客様の肌質に合った施術を行うために、施術前にはカウンセリングを行う。このカウンセリングこそ、経験の浅いエステティシャンが最初に苦戦するポイントだ。お客様の悩みを正確に引き出し、何十種類もある施術メニューの中から最適な一手を選ぶ。それは単純な技術の話ではなく、コミュニケーション力と観察眼が問われる仕事でもある。

施術だけじゃない - はるなさんの1日のリアル

午前10時、はるなさんはサロンの開店準備から1日をスタートする。施術に使ったリネン類の洗濯や乾燥、ケア用品や化粧品の補充、施術に使用する機械の消毒や点検、さらにサロンの清掃まで、これらもエステティシャンの大切な仕事だ。華やかな印象のある職業だが、裏側ではこうした地道な作業が積み重なっている。

施術・接客の時間が延びたり、閉店後の事務作業などで残業になることもある。遅めの時間まで営業しているサロンでは、夜遅くまで勤務が続いてしまうこともあり、特に予約が立て込んでいる日は休憩時間を取りにくくなったりと、サロンの混雑状況に左右されやすい。はるなさんも「週に何回かは夜10時を過ぎるときもある」と話す。それでも辞めようとは思わない、とはっきり言った。

業務終了後には1日の業務を共有し、その日にあった問題点などを解決するミーティングが行われ、週に1度は全体ミーティングの時間を設け、店舗の売り上げ状況などを全員で把握する。サロンの運営はチームプレーだ。一人のお客様を施術して終わり、ではなく、スタッフ全員で改善を重ねていく文化がある。

お客様にカウンセリングを行うエステティシャン

24歳でエステティシャンになるためのルートと資格

はるなさんは美容専門学校を卒業後、そのままエステサロンへ就職した。しかし、エステティシャンへの道は一本道ではない。エステティシャンになるルートには美容専門学校・エステティックスクール・独学の3タイプがある。美容専門学校で学ぶメリットはエステティックを中心に美容分野に関して幅広く学べることだ。どのルートを選ぶかは、本人の目標やライフスタイルによって変わってくる。

資格については、意外に思われるかもしれないが、エステティシャンとして働くために、特に資格や免許は不要だ。多くのエステサロンでは、新人エステティシャンの募集は未経験者も歓迎している。ただし、資格を取ることで信頼性は大きく上がる。

フェイシャルとボディの総合的な知識と技術を持ち、エステティックサロンの中核として実践的に活躍できるレベルの資格もある。取得要件として、フェイシャルまたはボディに関して2年以上の実務経験を持つことや、AEA認定エステティシャン資格などを取得後1年以上の実務経験があることなどが挙げられる。はるなさんは現在、勤続2年を迎えるにあたり上位資格の取得を視野に入れている。

AJESTHEの認定資格には「認定上級エステティシャン」「認定トータルエステティックアドバイザー」といった上位資格もあり、独立開業や指導者を目指す人にも人気だ。キャリアの選択肢を広げるうえで、こうした資格の積み上げは重要な意味を持つ。

20代エステティシャンのリアルな年収事情

「給料が高いとは言えない」と笑うはるなさん。ただ、それは覚悟の上でこの仕事を選んだ。実際の数字はどうか。厚生労働省職業情報提供サイト(日本版O-NET)によると、エステティシャンの平均年収は約329万円で、平均月給は約24.2万円(令和6年度)だ。

年齢別に見るとさらにリアルだ。20代前半(20〜24歳)の平均年収は296.94万円、20代後半(25〜29歳)は319.88万円で、実績が少ない20代は平均年収よりも低めの傾向にある。はるなさんも「最初は手取りが17万円台だった」と振り返る。決して楽な数字ではないが、業界の現実として受け止めている。

一方で、上を目指す余地は十分にある。実務経験が3〜5年になると年収は250〜350万円ほどに伸びる傾向がある。さらに10年以上のキャリアを積んだベテランでは年収が500万円に達することも少なくない。経験と実績が確実に評価される職種でもあるのだ。

地域差も見逃せない。関東エリアでは需要の高さや物価の影響もあり、平均年収は300〜350万円とやや高め。一方で関西圏や地方都市では給与水準がやや低く、300万円を下回るケースも少なくない。勤務地の選択が、収入に直結するケースもある。

エステティシャンとしてキャリアアップを目指す女性

体力と精神力 - 仕事の「きつい」部分を正直に

エステティシャンの仕事は手や体を使う体力仕事だ。中腰などの姿勢で力を入れて施術を行ったり、立ちっぱなしになることも多く、体力的な負担がかかるハードワークで、施術時間は数十分から1時間以上と長時間にわたるため、疲労が蓄積することも。肩こりや腰痛、腱鞘炎などにも注意が必要だ。

さらに精神的なプレッシャーもある。接客業なのでクレームを受けることは付きもので、エステティシャンはお客様と1対1で深く向き合う仕事なので、直接クレームを受けるとショックは大きく、その対応にストレスを感じてしまうことが多い。はるなさんも、入社して半年でお客様から指名が外れた経験があると打ち明けてくれた。そのとき初めて「技術だけではない」と気づいたという。

「労働時間が長い」「給料が低い」「将来のキャリアが描きづらい」といった理由によるエステティシャンの人手不足は深刻で、業界全体で待遇改善や人材育成に取り組むことが求められている。厚生労働省も2018年に「エステティック業における職業能力評価基準」を発表し、業界標準の整備に動いた。少しずつではあるが、環境は変わりつつある。

やりがいはどこにあるのか

ハードな側面ばかりに目を向けると、この仕事の魅力が見えにくくなる。「きれいになりたい」お客様の望みをかなえるお手伝いをすることがエステティシャンの仕事だ。お客様が抱えるコンプレックスをカウンセリングや施術で解消することで、お客様の身体の外側だけでなく、内側の「心」もスッキリさせることができる。

はるなさんが最もやりがいを感じる瞬間は、長く通い続けてくれているお客様が「鏡を見るのが好きになった」と言ってくれるときだ。技術の上達と、人との繋がり。その両方がこの仕事にはある。「エステティシャンは、人と接すること、触れあうことが好きな人が向いていると思う。なにより美容が好きで、いろいろな世代の方とお話をすることが楽しいと感じる人、新しい技術を獲得していくことが苦にならない人はエステティシャンに向いているのではないか」という現場の声は、はるなさん自身の言葉とも重なる。

24歳からのキャリアパス - 将来はどこへ向かうのか

24歳という年齢は、エステティシャンとしてちょうど「土台を固める時期」にあたる。エステティシャンの枠を超えて店舗全体の経営に携わりたい方は、店長やエリアマネージャーに挑戦するのもおすすめだ。全国にチェーン展開しているサロンであれば、エリアマネージャーとして店長を統括する役割も担える。

独立という道も遠い話ではない。独立すれば自分のペースで働くことができる上、メニューや出店場所なども自由に決められる。結婚や出産などによりライフスタイルが変化しても、柔軟に働けるのが魅力だ。実際、はるなさんも「30歳になる前に、小さくても自分のサロンを持ちたい」という夢を語ってくれた。

エステティシャンとして身につけた知識・技術は、結婚や出産など、ライフステージの変化があっても活かせる。これは、特に女性が多いこの職種にとって、大きな強みになる。手に職を持つことの意味は、若い時代に積み上げた技術が、どのステージでも自分を支え続けてくれることにある。

エステティシャンを目指す人へ - はるなさんからのひとこと

インタビューの最後に聞いてみた。「今の自分に必要なことは何だと思いますか?」。はるなさんは少し考えてから答えた。「もっと勉強すること。そして、諦めないこと」。

「お客様の綺麗のために」何ができるかを日々考えながら仕事をすることがエステティシャンの役割であり、そのために空き時間では常に勉強を重ねて新しい知識を取り入れる必要がある。この言葉は、24歳のはるなさんにそのまま当てはまる。

エステティシャンという職業は、決してラクな道ではない。体力も使う。給料もすぐには上がらない。それでも、お客様の変化を肌で感じながら毎日働ける仕事は、そう多くない。エステティシャンは美と癒しを通じて人々の心身を整える仕事であり、知識と技術を身につけ、自分らしいキャリアを築いていくことができる。はるなさんの物語は、まだ始まったばかりだ。