ありがとうの花 楽譜ドレミ完全ガイド|初心者でも弾ける練習法
Olivia Shea
Published Jul 17, 2026
ありがとうの花 楽譜ドレミ完全ガイド|初心者でも弾ける練習法と楽譜の選び方
子どもが幼稚園から帰ってきて、突然「ありがとうの花、弾いてみたい!」と言い出した。そんな経験をしたご家族は、日本全国にかなり多いはずだ。この曲は単なる子ども向けソングではなく、大人の心にもスッと入り込んでくる、不思議な力を持っている。ドレミ付きの楽譜さえあれば、ピアノ経験がほとんどない人でも十分に弾けるのが、この曲の大きな魅力のひとつだ。
「ありがとうの花」とはどんな曲か
NHK「おかあさんといっしょ」で2009年10月に今月の歌として放映された「ありがとうの花」は、年月が経った今でもおかあさんといっしょの曲として根強い人気を誇っている。放映から15年以上が経過してなお、卒園式や保育の現場、家庭でのピアノ練習曲として選ばれ続けているのは、それだけ普遍的なメッセージがあるからだろう。
作曲は坂田おさむさんで、かつて「うたのおにいさん」であっただけでなく、「どんな色がすき」や「にじのむこうに」など多数の人気曲をつくられている。作詞も坂田おさむさん自身が手がけており、編曲は池毅さんが担当した。1985年から1993年まで歌のお兄さんを務めた坂田おさむが手掛けたこの楽曲は、2009年10月に「月の歌」として歌われた。
2016年に歌のお姉さんを引退した三谷たくみが番組の最終登場回で歌い、多くの視聴者に感動を与えた楽曲でもある。その放送をリアルタイムで見た親御さんたちが涙したエピソードは、今でもSNS上に残っている。温かくキャッチーなメロディーラインと愛にあふれた歌詞は、発表されてから何年経っても名曲として歌い継がれている。
音楽的な特徴としては、ヘ長調(Fメジャー)で書かれており、綺麗なサウンドのアレンジの中にも弾きやすさへの配慮がある。ヘ長調はシャープやフラットの数が比較的少なく、初心者にとって取り組みやすい調性のひとつだ。音域も子どもが歌いやすい範囲に設定されており、基本の声域がB♭3からD5(真ん中の「ド」はC4)の範囲で歌えるように配慮されている。
ドレミ付き楽譜を選ぶ前に知っておきたいこと
「ありがとうの花 楽譜 ドレミ」で検索すると、無数の楽譜サイトがヒットする。ところが、何を基準に選べばいいかわからず、迷ってしまう人も少なくない。楽譜には難易度や形式の違いがあり、目的に合わせた選択が大切だ。
まず押さえておくべきなのは著作権の問題だ。残念ながら原曲の著作権が切れていないため、楽譜は閲覧のみ無料となる場合があり、ダウンロードは有料になるケースも多い。また、著作保護期間中の楽曲を人前で演奏する場合には、JASRACなどの管理団体へ別途申請が必要な場合がある。個人練習と発表会・イベント演奏では、扱いが変わる点に注意したい。
難易度の種類も把握しておこう。一般的に「ありがとうの花」のドレミ付き楽譜は、大きく三つのレベルに分かれている。
- 入門・超初心者向け:片手だけ、または右手メロディーのみ。白鍵だけで弾けるアレンジ。
- 初級向け:両手でシンプルな伴奏を加えたもの。ドレミふりがな付き。
- 初中級向け:弾き語り形式で、コード付きまたは伴奏譜が充実したタイプ。
自分のレベルを正直に把握することが、遠回りに見えて実は最短の練習法につながる。
ドレミ付き楽譜の具体的な入手方法
無料楽譜サイトを活用する
無料で閲覧できる楽譜を探しているなら、複数のサイトを横断して比較するのが賢い。初心者向けのドレミ付き楽譜も掲載しているサイトもあり、ピアノを始めたばかりの方にも利用しやすい。ただし無料の範囲はサイトによって異なり、印刷やダウンロードは有料になる場合がほとんどだ。閲覧だけして手書きでメモを取るという古典的な方法も、案外使えることがある。
楽譜ダウンロードサービスを使う
有名出版社の楽譜を1曲110円からダウンロードで購入でき、自宅でのプリントやコンビニ印刷もかんたんな楽譜配信サービスがある。少額で正規の楽譜が手に入るため、著作権の面でも安心だ。印刷後は繰り返し使えるため、コストパフォーマンスは高い。
歌詞とドレミが入っているので楽譜に慣れていなくても読むことができる両手アレンジの楽譜もあり、楽譜が読めない入門者にとって非常に助かる仕様になっている。ボーカル楽譜やメロディー楽譜としても使えるものも多い。
市販の楽譜集を買う
一冊にまとめて収録されている楽譜集も選択肢のひとつだ。ヤマハから出版されている楽譜集には、鍵盤初心者の方や、経験はあるがブランクのある方向けに、白鍵で片手だけでやさしく弾けるメロディ譜集があり、ドレミふりがな・指番号・歌詞・鍵盤の弾き始める位置がわかる鍵盤図が入っている。
保育の現場で使うなら、さらに機能的な楽譜集もある。弾き歌いができるかんたんな楽譜、やさしく弾けて豪華に聴こえるピアノ伴奏、スムーズに弾けるドレミの音名・指番号付きといった特長を持つ楽譜集は、忙しい保育士や幼稚園の先生にとって実際の助けになる。
ドレミ付き楽譜を使った効果的な練習手順
楽譜を手に入れたら、いきなり両手で弾こうとするのは禁物だ。順序を守って練習すると、習得スピードが格段に上がる。
ステップ1:まず耳でメロディーを覚える
楽譜を開く前に、まず曲を何度か聴いて、メロディーを頭に入れよう。NHKの公式動画や動画配信サービスで簡単に視聴できる。耳にメロディーが入っていると、楽譜のドレミとの照合がスムーズになる。知っている音を目で確認する作業になるので、脳への負担が大幅に減る。
ステップ2:右手だけでメロディーをなぞる
ドレミ付き楽譜の真骨頂はここにある。音符の上にある「ド・レ・ミ・ファ・ソ・ラ・シ」の表記を目で追いながら、鍵盤の位置を確認していく。最初はゆっくり、一音一音確実に押さえることが大切だ。メロディーはピアノだけでなくリコーダーやピアノアプリなどでも演奏することができるため、鍵盤楽器がない環境でも練習を始められる。
ステップ3:左手の伴奏を加える
右手だけでスムーズに弾けるようになったら、次に左手の動きを覚える。楽譜には譜読みがスムーズにできるよう、苦手な方が多い左手の全てと、右手の和音部分や音が跳躍するところにドレミの音名・フリガナが付いているものもあるので、左手に不安がある方はこうした楽譜を積極的に活用したい。
ステップ4:両手を合わせてテンポを整える
両手が別々に弾けるようになったら、ゆっくりなテンポで合わせていく。メトロノームアプリを使い、テンポを徐々に上げるのが定石だ。焦って速く弾こうとすると、どこかで詰まる。「遅く・正確に」を繰り返すほうが、結果として早く仕上がる。
保育士・先生向け:発表会や卒園式での活用法
この曲が特別なのは、子ども向けでありながら感謝の気持ちを多層的に表現できる点だ。卒園式のBGMとして流すだけでなく、子どもたちと一緒に歌いながらピアノを弾く「弾き歌い」スタイルも非常に人気がある。
忙しい先生のために、かんたんに弾けるように調号をなるべく少なくし、弾き歌いをしても歌につられたり演奏がまったりすることがない、やさしく弾きやすいアレンジにした楽譜集もある。保育現場の実態をよく知っている出版社ならではの配慮だ。
実際の使用例として、特別支援学級の児童が保護者と6年生に向けて演奏するために、簡単で階名付きの楽譜を探していたという声もある。こういった声が示すように、この曲は演奏する側にとっても聞く側にとっても、感情的な意味を持つ場面に自然と溶け込んでいく。
リコーダーや他の楽器でも弾けるか
ピアノに限らず、様々な楽器で「ありがとうの花」は演奏できる。リコーダーは小学校で広く使われる楽器であり、メロディーラインさえ把握すれば比較的簡単に吹くことができる。ドレミ付きのメロディー譜があれば、そのままリコーダーの運指に置き換えることが可能だ。
吹奏楽の世界でも注目されている。「ありがとうの花」の吹奏楽譜があり、打楽器の軽快なリズムに乗って、バンド全体で楽しく演奏できるアレンジになっている。子ども向けの依頼演奏や、ママさんブラスでの演奏にぴったりな楽曲として評価されている。
ウクレレやギターでの弾き語りもSNS上でよく見かける。コードさえ覚えてしまえばウクレレは比較的早く形になるため、楽器初心者が最初の一曲として選ぶケースも多い。
小学校の音楽教科書にも採用されている
「ありがとうの花」の影響力は、テレビ番組の枠を超えて学校教育にまで及んでいる。音楽教科書「ありがとうの花」は小学校3年生向けに教育出版社から採用されている。子ども番組の楽曲が正式な音楽教材として採用されるのは、それだけ楽曲の質と教育的価値が高く評価されている証でもある。
学校の授業でこの曲に触れた子どもが家に帰って「もっと弾きたい」と感じるのは自然なことだ。そこで親がドレミ付き楽譜を用意してあげると、家庭学習への意欲がぐっと高まる。子どもにとって「知っている曲を自分で弾ける」という体験は、音楽を続けるモチベーションに直結する。
楽譜選びの失敗を避けるためのチェックリスト
楽譜を購入する前に、以下の点を確認しておくと後悔しにくい。演奏目的(自分用・発表会用・保育用)、使用楽器(ピアノ・リコーダー・ウクレレ)、演奏者のレベル(入門・初級・中級)、ドレミ表記の有無、指番号の有無、歌詞の有無、そして印刷・ダウンロードの可否だ。
特に保育の現場で使う場合は、弾き歌いができるかんたんな楽譜であること、やさしく弾けて豪華に聴こえる伴奏であること、スムーズに弾けるドレミの音名と指番号付きであることの三点が揃っているかどうかを確認するといい。どれかひとつが欠けていると、現場での使い勝手が大幅に落ちる。
この曲を練習することで得られるもの
音楽的な技術だけが練習の成果ではない。「ありがとうの花」を弾けるようになった子どもが、自信を持って家族の前で演奏する。その瞬間に生まれる感謝や喜びは、曲のテーマそのものと重なる。弾く行為が、曲のメッセージを体で実感させてくれるのだ。
大人にとっても、この曲は特別だ。育児の合間に少し練習して、子どもと一緒に歌う。それだけで、日常の中に小さな豊かな時間が生まれる。ドレミ付き楽譜は、そのための入り口にすぎない。でも、その入り口の存在が大きく違いを生むのも確かだ。
まとめ:ドレミ付き楽譜が「ありがとうの花」への最短ルート
「ありがとうの花 楽譜 ドレミ」を探している方の多くは、楽器の経験が浅かったり、忙しい日常の中で効率よく練習したかったりする人たちだ。この曲はそういった人たちに優しく設計されている。ヘ長調という弾きやすい調性、シンプルながら美しいメロディー、そして何より長く愛され続けてきた実績がある。
楽譜を選ぶ際は自分の目的とレベルを基準に。練習は焦らず、耳でメロディーを覚えるところから始めるのが一番の近道だ。ドレミ表記はただの補助ではなく、音楽と演奏者をつなぐ大切な橋渡しだ。その橋を使って、ぜひ「ありがとうの花」を自分のものにしてほしい。